こんばんは、ぶちょうです。
今日はINNOがパリダカ仕様発売から間髪入れず登場させた、
市販タイプのパジェロエボをインプレしてみましょう。
パリダカパジェロの超高クオリティを継いだ仕上がり
それではモデルを見てみましょう。
パリダカ仕様のパジェロの凄まじい出来を踏襲したモデルという事もあり、
まず基本的な出来栄えに関しては非の打ち所が無い素晴らしさ。
もう既に決定版レベルって言ってもおかしくないんじゃないコレ?w
基本的なプロポーションのまとまり方が非常に良く安心感のある出来ですよね。
実車でいうサテライトシルバーメタリックのような、
‘‘シルバー‘‘ってカンジのシャキっとした発色も注目したいポイントであり、
無骨ながらも美しいボディラインを鮮明に描き出しています。
リヤはパッケージが大幅に拡充されました。
カバー付きのテールレンズやパジェロのメッキ調デカールに加え、
スペアタイヤ追加や「EVOLUTION」のエンブレムバッジが印刷されています。
このスペアタイヤを着けたスタイルを見て、
かつて日常的にいたパジェロのシルエットを思い浮かべる人も多いかもしれません。
ステップ部分の塗分けや純正マフラーなど市販車らしさを思わせる処置が随所に。
これらの細かい造り分けが常に展開されるINNOのミニカー造りに関する姿勢は、
毎度のことながら高く評価したいところですよね。
フロントではバーフェンによるワイドボディ化がバッチリ伝わってきますね。
コチラでもメッキ調で別アイテム化されたエンブレムバッジ類、
黒縁のヘッドライトカバーを再現したヘッドレンズがポイントとなります。
また車体左側の先端に着くサイドアンダーミラーも初めから装着されているため、
手に取ったその時からキチンと形になった製品を眺められるのもメリットです。
当時エボIVとかでも採用されていた変わったチェック柄のシートも再現。
良く見るとRECAROロゴも入っていますね。
シャーシはコチラ。
フロントでもそうでしたが、アンダーガードの存在感が際立っています。
純正の6スポークホイールがブレーキシステムと共に装備。
その再現性はこれまでのINNO製品と同様。
ダッシュボードも見てみましょう。タコメーターに付随して、
ダッシュボード中央の電圧計や方位計が着いた3連メーターが再現されています。
近頃のミニカーでは段々センターパネルの塗分けやデカール再現が増えてきて、
いよいよ内装ディティールも激化の将来図を思わせるものとなってきましたね。
パッケージ3面と台座はコチラ。
通常価格は2970円(税込)。
何も考えずまず一度手に取ってみるべし それだけの一台
やはりベースの出来が非常に高品質で展開されたモデルだったこともあり、
市販タイプになってもその精度の高さをしっかり味わえた一台でした。
パジェロという車のラインアップがここ最近色んなメーカーから出てますけど、
少なくともパジェロエボのモデルに関しては、
今回のINNO製を押さえておけば当面問題は無いと言っても違いは無いでしょう。
パリダカパジェロと同じく、たとえこの車に特段思い入れが無かったとしても、
入手したなりにモデルの出来をバッチリ楽しめることでしょう。
ここから先は実車話に移ります
パジェロエボの誕生にはひとえに長年主戦場の一つとして戦っていた、
パリ・ダカールラリーのレギュレーションが変更された事から始まります。
1982年より生産が始まり、翌83年にはすぐさまパリダカに出走———
そんなパジェロの長いパリダカヒストリーに新たな変革が訪れようとしていたのです。
97年度に変更されたパリ・ダカールラリーのレギュレーション。
この規格変更にはガソリンターボユニットの参戦を禁止とする内容が組まれており、
これは「4G63ターボ換装」にて武装した多くのパジェロが参戦不可となる事を意味。
三菱は急ぎ、これに対する対策マシンの製作に着手する必要がありました。
かくしてパリダカ参戦のためのホモロゲ―ション獲得を主目的に、
これまでで得たデータを糧に製作されたマシンがV55W型パジェロエボリューション。
まず4G63載せ換えが不可能になった事による対策として、
従来のパジェロにラインアップされている3.5リッターV6ユニット「6G74」が採用。
わずか1000回転ちょいで30キロ以上のトルクを叩き出す凄まじいトルク特性を持ち、
これに可変バルブ機構MIVECを加え、最高出力は280馬力・トルク35キロ台と、
パジェロというマシンに強大なパワーをその内に納めるまでに至ります。
大型ブリスターフェンダー装備で90mmの幅拡大につきルックスは更にゴツさを増し、
その内面ではワイドトレッド化の施行と専用設計のサスペンションを装備。
これを5速MT・INVECS-II5速ATなどが変速機のラインアップとして用意されました。
更に他のパジェロに用いられたスーパーセレクト4WDをこのパジェロエボにも備え、
パートタイム・フルタイム両方の四輪駆動をチョイス可能としたことで、
オフロードでの走破性能や駆動力配分の両立化が図られました。
形それ自体は確かにパジェロなれど、これがタダモノでは無いマシンであるコトは、
ここまでの時点で見ても想像に難くない内容でしょう。
回転数にして5500回転を目安にバルブ機構が変わっていくのと共に、
ほぼ2トンともされるパジェロエボのボディを容易く引っ張っていく6G74+MIVEC。
そしてその加速性能と相まって路面からのデコボコを直にドライバーへと伝える、
かなりハードめな設定で組み込まれた足回りとクイックな操舵性。
そこからはパリダカを勝つために生まれたマシンであることを改めて認識させつつも、
しかし一般的なユースでもドライバーの操作したように動く率直性を兼ね備えた、
これがパジェロエボリューションが成す業なのです。
今日のインプレは以上です、最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回の記事も読みに来てくださるとうれしいです。
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それでは、また。