どうもこんばんは、ぶちょうです。
INNOから新車がいよいよリリースされました。
変わらずツーリングカー系統のモデル製作を得意とするINNOから、
CD型アコードのJTCCテストカーが新たに仲間入りを果たしました。
初の精密スケールモデル化に注目が集まるアコードのインプレを始めてみましょう。
やっと、アコードを手に取れるんです。
早速モデルを見てみましょう。
テストカーの白単色に包まれたボディがシンプルかつ非常にカッコいい。
しかし何を取ってもまずモデル化が実現した事が何よりも嬉しいコトですね。
この期に及んでなぜかモデル化に恵まれなかったCD型アコード、
そのアコードの中でもJTCC仕様がとうとう64スケールでも顔を出したというコトで、
これはとても貴重なモデルとなることは明白と言えるでしょう。
カーボン地のエアロミラーやウイングが備えられており、
ボディと同色になってるドアノブはこれら全て実車のソレを完全に再現したもの。
INNOではこういった細かなポイントもその再現度の高さをアピールしています。
JTCC車両らしい車高プロポーションもバッチリ表現されていますが、
INNOにしては珍しく控え目な高さに収まっている気もあるような。
カーボン地のウイングには無限のステッカーが貼られていますね。
クリアパーツのテールランプ形状も実車に寄せた形でまとめられ、サイズ感もOK。
両脇に備わるトランクピンやバンパー下部の牽引フックのほか、
配管の取り回しにより直管化されたマフラーもキチンと再現されています。
ドアミラーは形状もさることながら鏡面処理も施されディティールの高さを表します。
ヘッドライト、ウインカーレンズはやはりクリアパーツによる成型。
ヘッドランプに加えられているアイラインですが、
タンポずれのせいか妙にヘッドライトの中腹まで出てしまってるのは気になります。
フロントアンダースポイラーはその形状含め中央のエアダクトまでも表現。
グリルに装着されたホンダのエンブレムもエッチングパーツが用いられています。
ボンネットにはボンネットピン、キルスイッチのステッカーが付いています。
そして内装には消火器や電装品も彩色が入ったうえで装備されており、
中々見えにくい箇所のクオリティも高いレベルを持ち合わせています。
シャーシのモールドも中々細かい。
フロントはフラットフロア、リヤまで繋がる直管マフラーを筆頭に、
彩色は無くとも車体底のディティールもしっかり造りこまれています。
センターロック式の5スポークホイールが装備されています。
左右で色が異なるセンターナット、タイヤレターも備えられており、
タイヤハウスへの入り込み具合がツーリングカーのシルエットを表現。
更には彩色が施されたブレーキキャリパーとスリット加工入りのブレーキローターが、
足元の存在感をより大きいものとしています。
さてINNO恒例のメーターパネル。
アコードのJTCCカーってステアリングの目の前にデジタルメーター、
その上にレブリミットカウンターが装備されているんですが、
さすがにシャーシを外してコクピットを見てみないと分から無さそうです。
それでもレブリミットカウンターまでもが緻密に造型されているため、
やっぱINNOの内装ディティールヤバいです。
今回のパッケージはこちら。 テストカーゆえシンプルなデザインです。
通常価格は2808円(税込)、ちょっと値が上がりました。
INNOでは未だ台座デザインに変更が入る兆しはなさそうです。
JTCC仕様、ひいてはそもそものモデル化がほとんど無かったCD型アコードの、
まさにその流れを断ち切るばかりに先陣を切りモデル化を果たしたINNO。
『こういうモノが欲しかった!』というモデル化を、
積極して行ってくれる姿勢は是非これからも続けてほしいところですね。
本当に素晴らしいモデルを造ってくれたと思います。
それでは今日の実車話を。。。
94年、95年と「クラスⅡ」という新しいレギュレーションが始まったJTCCを、
シビックフェリオをベースにしたレースカーで挑んだホンダ勢でしたが、
他メーカーに対し同レギュへの車両製作における絶対的なノウハウ不足に悩まされ、
(本来クラスⅡ規定はイギリスのBTCC向けのカテゴリでホンダは未参戦だった)
それまでのホンダ勢からは想像もつかない大苦戦を強いられている状況にありました。
ついにはシビックフェリオ世代一度も勝利を掴む事が出来なかった翌年の96年に向け、
根本的な見直しをホンダは一から行い、そのベース車にあるマシンを選定します。
JTCCを新たに戦うべくチョイスを受けたそのマシンこそがCD型アコードでした。
従来のツーリングカーに対しサイズが大きくなるデメリットはあるものの、
それ以上に各方面への余裕度の確保や全体的な剛性UP、
極限まで下げれる車高といった多数のメリットを獲得することに成功します。
大きくなった車体のその分出来る「余裕」を、ホンダは活かす事にしたのです。
(インテーク内のダクトもモールドされてるのスゴい・・・!)
いざ競技車の顔を手に入れようとせんアコードに備えられたエンジンは、
94年度より密かに開発が進められていた直4エンジン「H22A」が採用されます。
本来2.2リッターの排気量を持つH22AですがクラスⅡの規定に沿い2.0リッターに抑制、
しかし何よりもこのH22Aに施された徹底的なチューンが凄まじかったのです。
ホンダの本気ぶりをも体現させるようなチューン、それが「リバースヘッド」。
エンジンのシリンダーヘッドを前後逆にして載せ、
これにより元々のFF車における「前方排気・後方吸気」の吸排気工程を、
「前方吸気・後方排気」へ変更、前方からの走行風を4連スロットルに直接吸気し、
その空気抵抗の圧力でエンジンに空気を送り込む「ラム圧」を最大限活かすという、
まさに‘‘とびきりの速さ‘‘をアコードというクルマに与えたのでした。
8500回転まで回るこのユニットは最大310馬力にまで高められましたが、
その耐久力は1イベントしか持たない程のギリギリなモノだったと言われます。
ホントに「とびきりの速さ」。
エンジン以外の箇所にもホンダは様々なポイントに手を入れています。
95年から採用されたシーケンシャルシフトのシフトレバーの位置を、
従来のフロアからステアリングに近づける策として「コラムシフト」を採用。
ステアリングコラムからシフトを変速出来るようにしたおかげで、
操作性を大幅に向上させると同時に設計陣の大改革を試み、
余念の無い開発が着々と進められていくのでした。
そうした様々なメカニズムを武器に96年ついにアコードは実戦デビューを果たします。
実戦(JTCC)でのアコードにおける話はまた今度。。。
今日のインプレは以上です、最後まで読んで頂きありがとうございました。
いよいよアコードの64精密スケールモデルも登場し、
INNOの次なる主力マシンがこれから姿を現していく様子が見えてきましたね。
次回の記事も読みに来てくださるとうれしいです。
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それでは、また。