こんばんは、ぶちょうです。
昨日アップしましたJTCC仕様のアコードテストカーに続き、
INNOの新車ラッシュが今日も続いていきます。
今日はその中から一部で先行してリリースもされていた、
85年JTC参戦車である11号車86レビンをインプレしていきたいと思います。
それではモデルを見てみましょう。
車体の端から端までカクついた、まさしく時代を感じるボディ、
JTC参戦車である11号車トランピオレビンの複雑な色合いを完全に再現し、
現在出ている86レビンのミニカーにおける最上級レベルのクオリティを確保。
ハチロクの精密スケールモデル、それもこの手の競技車両に着目したメーカーは、
やっぱりINNOが先陣を切ってリリースを進めていく形になりました。
タンポ印刷を使って表現されたトランピオレビンのバイナルが色鮮やかでキレイ。
その分各部のモールドが薄めなほか、ドアノブもタンポ印刷による表現となってます。
車高ウィンドウのモールにシャープな造型で造りこまれたホイール、
それらのポイント全てが高い精度でまとめあげられていますね。
車高は落ちつつも市販車の面影が随所に残ったこの時代のツーリングカーは人気高し、
INNOのチョイスにはつくづく感心の他ありません。
別パーツで製作されたテールランプ、その配色もかなり拘って造られてますが、
パーツに被ってるモールが太めに盛り込まれてるせいか、
前期テールにしちゃちょっと小さく見えがちです。
しかしながらレンズ各部のサイズ感はバランス良く整えられており、
タンポ印刷ながらトランクピンの表現も施されているのがシブさを出しています。
バンパー下には牽引フックも付属。
前期バンパーの形状に埋め込まれたウインカーレンズ、
ヘッドライトには細かくライトカバーが入れられており、
競技車のスタイルをモデルにもフィードバックしてくれています。
バンパーの色あい上インテークのモールドといった箇所の存在感は薄めですが、
シャープに仕切られたグリルのそれを見るあたり、やはりディティールが高い。
シャーシにはサイド化されたマフラー、
ミッションからリヤアクスルの一部分が彩色されています。
そのまま残された純正マフラーの搭載ポイントから察するに、
ストリートタイプのハチロクが登場する事も概ね確定かもしれない?
サイド管はカッコいい。w
メッシュ調のホイールを再現してくれてますが、
トランピオレビンに付いてたホイールはもっと細かいスポークデザインだけに、
さすがにそこまで繊細な表現は難しかったっぽそう。
メッシュホイールだとブレーキパーツとかあんまり見えないですね。
そしてINNO恒例の内装も見てみましょう。
フレームむき出しの超軽量化がほどこされたレースカーの内装を表現したほか、
フルバケシートもザラザラした質感を持たせているようで表現力ヤバい。
ただしハンドルでメーターパネルの再現までされているかどうかは、
ココからでは判別出来なかったんで要分解ってところです。
しかし何れにしてもこのとてつもない表現力の高さには毎回脱帽です。
今回のパッケージはコチラ。
通常価格は2808円(税込)となります。
ハチロクレビンの精密スケールも登場して、
新旧86それぞれでハイクオリティのモデルが並ぶようになりました。
INNOではツーリングカータイプのハチロク、ストリート仕様のハチロク双方の、
大幅なラインナップ増大を図っているものと思われますが、
今はレビンだけだけどトレノも出すんですかね?
それでは今日の実車話を。。
1985年グループA規格のレース、JTC(全日本ツーリングカー選手権)がスタート、
3クラスに分けられたマシンがそれぞれのチャンピオンを懸け、
日本の様々なサーキットを駆け抜けていったのでした。
そんなJTCの排気量1.6リッター以下のクラスである「Div.1」に属する、
トヨタがレースに導入したマシンがAE86型カローラレビンでした。
4A-GEUユニットを搭載した今なお不動の人気を誇る名マシンハチロクは、
ストリートからツーリングカーレース、2ドアノッチバック仕様ではラリーまで、
その活躍の規模は非常に広範囲に及んでおります。
さて今回モデル化ともなったトランピオレビン。
実はこのマシン、85年JTCにおいて歴史的なレコードを挙げたマシンでもあります。
迎えた85年6月、菅生にあるスポーツランドSUGOにて初戦が繰り広げられました。
当然3クラス入り乱れての過酷な環境下でバトルをするこのレース、
上位クラスにはBMWの635Csi、日産のR30スカイラインが立ち並び、
順当に考えればこれらがクラス兼総合優勝をもぎ取るハズでした・・・が。
優勝最有力候補である上位クラスのマシンは、次々とレースを後にしてしまいます。
特にヨーロッパ圏のツーリングカーレースでも確固たる実績を持ってたBMWですが、
レース途中クラッシュに見舞われリタイヤとなってしまいます。
その後トップに上がったR30スカイラインでしたが、
コチラもリタイヤを余儀なくさせられたコトによって、何とレビンがトップに。
トップに上がったトランピオレビンはそのままトップを走り切り、
JTC初戦の優勝を獲得したついで、まさかのDiv.1車がトップという、
JTCにとってもレビンにとっても、歴史的で輝かしい成績を挙げたのでした。
実はハチロクレビンはこの時代の国産車において唯一ヨーロッパのレースに参戦し、
それらから得たツーリングカーのノウハウが他車よりあった事も起因しているそう。
更にトランピオがレース参戦にあたり先駆して持ち寄せたラジアルタイヤの効果も、
レビンの優勝につながる大きなサポートとなった事は間違いないでしょう。
ストリート路線での活躍を特に目にすることが多い今日のハチロク事情ですが、
その人気の背景にあるレースの活躍も、凄まじいモノであったことを伺わせます。
今日のインプレは以上です、最後まで読んで頂きありがとうございました。
INNOのハチロク軍団のインプレは今後も続いていきます、
次回の記事も読みに来てくださるとうれしいです。
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それでは、また。