こんばんは! ぶちょうです。
今日はINNOから96年JTCC参戦車両のJACCSアコードをご紹介です!
とうとうワークスカラーのJTCCアコードが64スケールにも登場しました!
そんなワケで早速モデルインプレに取り掛かってみようと思いますが、
まずパッと見でも造り込みの凄まじさ加減が分かるディティールの高さに感服。
JACCSアコードのハデな色使いをしたボディペイントの再現度といい、
とにかくヤバい。w
車高についてはこれまでINNOが製作してきたツーリングカーモデルに比べると、
多少控え目な高さに抑えられているように感じます・・・が。
それでもフェンダー内に収められたタイヤを目にしてみれば、
バッチバチに攻め込んだツーリングカーならではのシルエットを堪能できます。
リヤにはクリアパーツのテールランプ、センターマフラーをはじめ、
小振りなウイングが装着(ムーンクラフトのステッカーも付いてます)。
非対称になっているボディカラーデザインに各メーカーステッカーなど、
それらの実車に則した再現箇所も注目ポイントの一つと言えるでしょう。
牽引フックにならびトランクピンの表現もある細かさぶり。
カーボンミラーには鏡面処理も入れられてあり更にディティールUP。
フロントビューの出来も言わずもがなと言ったところ。
テストカーのと違いバンパー全体に塗装が入った事で形状がより鮮明になりました。
別パーツのヘッドライトとそれに被さるアイライン(ちょい太めだけど)、
ウインカーレンズにグリル中央のエンブレムバッジやボンネットピン、
こちらのディティール面も精度の高さをうかがわせます。
シャーシのモールドもなかなか詳細な造りが見受けられます。
やっぱセンター出しマフラーの存在がデカい。w
エンケイ製の10スポークが装備されています。
左右で色の違うセンターロックナットやタイヤレターそしてブレーキ。
この辺りの手の込ませようはINNOらしさが前に出たものとなっていますが、
強いて言ってみるとスポークが太すぎるように感じました。
しかしそんな事よりも今回最大のポイントに挙げられるのは、
間違いなくリヤにホイールベーンが装備されていることでしょう!
このクオリティのスゴさはまさに「屈指の出来」という他ありません。
これだけの為にもモデルを入手するだけの価値は十二分に集約されています。
ホイールベーンのディティールにも拘るトコロってマジで今まで無かったんじゃない?
一体INNOはどこまで既に凄まじい出来のその上を目指すつもりなのでしょう・・・
無論コックピットの造りについてもさすがINNOと言わしめるもの。
テストカーのモデルでも成型されていたレブカウンターやコラムシフトが再現、
ステアリングラックにはムーンクラフトのステッカーが貼られていますね。
パッケージと台座はコチラ。外箱はJACCSアコードに則したデザインになっています。
通常価格は2808円(税込)とTarmacの値上げに続きコチラもちょい値上げ。
JACCSアコードが今回登場して、
次にはタクちゃん搭乗のPIAAアコードが発売されることが決定しました。
ツーリングカーマシンのラインナップ拡充に注力するINNO、
この調子でプリメーラやエクシヴあたりのマシンもモデル化してくれないですかね!?
それでは今日の実車話を。。
94年から「ニューツーリングカー規定」という車両規定へ変わったJTCC、
しかしこの規格に沿ったマシン製作の経験が無かったホンダ陣営には険しいもので、
レースに向け完成させたシビックフェリオを投入するも結果は奮わず、
翌年95年になっても何かしらの対策を見い出せないままシーズンを終えることに。
この状況に際しホンダは抜本的な改革を実施する事を決意。
グループAの延長線上という設計陣の先入観を取り払うためにも、
「あらゆる要素を一から見直す」ことで本当に勝ちを目指しに行動を始めたホンダ、
それはまさしく‘‘本気で‘‘JTCCへ向き合う事を意味した瞬間でもあったのでした。
そしてレースに使うベースマシン選定で、CD型アコードが選ばれたのです。
新しい体制でレースマシン開発に臨んだホンダ。
まずJTCCのレースに要求されるエンジンユニットの開発。
プレリュードなどに搭載された2.2リッター直4ユニット「H22A」をベースに、
レースに向けたハイチューンドが組み込まれていく事になります。
それこそがホンダのとびきりチューン「リバースヘッド」でした。
ヘッド位置を真逆とすることで走行風を直接前方から吸気できる構造になり、
そこからの空気抵抗の圧力でエンジンへ空気を送り込むとびきりのチューン。
「ラム圧」と呼ばれるこの圧力を最大レベルに有効活用するメリットも持ちながら、
しかもエンジン搭載位置の低重心化も可能とした理想的な設計を採用したのです。
更にドライサンプ方式のオイル循環採用と共にステアリングの位置に近づけた、
コラムシフトタイプのシーケンシャルシフト装備でシームレスな操作性を実現、
各方面へ万全を期した開発作業が進み、そしてついにレースデビューを果たします。
いざ実戦に姿を現したJTCCアコード。
他を寄せ付けない圧倒的な速さはホンダの丹念なマシン製作を体現したかのように、
開幕戦富士スピードウェイの2戦をいきなり連勝を挙げてみれば、
第3~4戦目にあたるSUGOでもこの内第3戦優勝を獲得という凄まじさ。
これら優勝に大きく起因していたマシンは今回モデル化となったJACCSアコードで、
ドライバーのはっちゃんこと服部尚貴選手は次々と勝ちを重ねていくのでした。
その後第5~6戦で開催された鈴鹿東でもホンダ勢の観点では見事2連勝、
服部選手は第6戦目で優勝を挙げ、この時点で4回も優勝を手にしていたのでした。
ところがホンダ陣営に対し、他メーカーからフロントサスの構造をターゲットに、
レギュレーション違反してるんじゃないかと予期せぬ講義が提出されました。
やむなく第7~8戦のMINEを欠場、改修に手を尽くす事になりましたが、
それからわずか2週間後の合同テストではバッチリ対策が施されたうえに、
「トップタイムまでも記録した」とかいう更に速さに磨きがかかっていたのです。
これは水面下で改善点を見出し開発を進めていた次世代機を前倒し導入したため。
本気度のヤバさ具合がひしひし伝わってきます。
更に速くなったアコードはそれからも勝利を重ね、
ついに最終戦富士のインターTECでも2連勝を挙げた・・・と思われましたが、
ここでもレギュレーション違反してるどうかの抗議が出されてしまい、
結局優勝した2台のアコードは失格の判定を受ける事に。
それでもシリーズチャンピオンは服部選手が見事獲得に至り、
再びホンダはツーリングカーの世界で栄光をその手にしたのでした。
かなり長くなってしまった・・・ 最後まで読んで頂きありがとうございました。
JTCCアコードのモデル化が着々と進んでいく事に並行して、
いよいよランエボⅢやアルテッツァのモデル進出を公表したINNO。
これからの活動が一層楽しみになりますね!
次回の記事も読みに来てくださるとうれしいです。
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それでは、また。