こんにちは、ぶちょうです。
今日はアオシマのドリフト天国シリーズから、段々モデル化に恵まれるようになった180SXをインプレです。
ホットウィールで後期ベースのモデルが登場したり、手に取れるチャンスも多少増えた180SXでしたが、ちょっと前までは北米仕様のモデルや、
それこそこのアオシマのミニカーくらいが出ていたくらいに留まっていました。
そんないち早くモデルに漕ぎつけたアオシマ製180SXを今一度振り返ってみます。
URASのエアロパーツを装着した当モデル。全長の割にちょっと車幅が狭めに感じるモデルではあるんですが、シルビアと違った3ドアハッチバック独特のスタイルのプロポーションは雰囲気出ているんじゃないでしょうか。
エアロミラーをはじめ、カーボンパーツを所々に散らした造りであるのも、時代を感じさせる内容となっております。
サイドスカートに並べられたメーカーステッカーがストリート感出しててイイです!
ドアノブの彫り込みなどはちょっと浅めな感じで、キメ細やかに見えるのはパネル周りにとどまる。またGTウイングがステーの間隔も相まってか小ぶりな印象。一応実車もこういうウイングが実際付いていますが、ウイングレス仕様でも良かった?
とは言え見方を変えればこのちょっとスペースの出来た仕上がりが、当時のチューニングを意識させた造りになっててコレが逆に良いとも取る事が出来ます。
実車と比べるとやっぱ寸詰まりに見えるボディ、特に縦方向は間延びに見えます。サイドへ流れるボディラインがもう少しなめらかだとより本物に近づいたかも。
後期型ブレーキランプと跳ね上げバンパーの隙間から砲弾マフラーが見え、リヤガーニッシュの塗分けが若干ラフではありますが、バックランプもキチンと配色されてあって10年以上前の品物で見れば十分な拘りようを感じます。
マフラーは開口部の穴抜けなしですが、単発砲弾で出口の内径がデカいのが迫力。
塗装で配色されたポジションランプの形状からも後期型であることを認識させ、ボンネットに付いたピンストライプが2000年代のストリートカーらしさを引き出します。
ダクト類は黒配色のみとなっていて若干立体感に欠けるように見えますが、そもそもがブラインドトイ物で当時数百円単位の出来としては妥当なラインだったとも。
他のアオシマミニカーと同じく裏面は砲弾マフラーが付いてる以外はシンプル。
シルビアもそうだったんですがタイヤのサイズがボディに対し負け気味です。ボディから先がハッキリ見えるほどには小さい。
グラムライツで5スポーク形状ということで、おそらく「57F」と見えるホイール、スポーティさをより引き立たせるのと同時に、ホイールナットの彫り込みも詳細。
ドリ天協力の基で再現度が高いモデルの作成に成功したアオシマ、とっくに10年以上の月日が経ったモデルながら、未だそのクオリティは侮れません。
ただしホイール塗装が溶けてタイヤにくっついたりベタつくことも・・・案の定筆者の持ってるのもタイヤに塗装がついちゃってます。
ちょっとした実車話
シルビアと並び今なおドリフト車のベースとしても高い人気を誇る180SX。北米の輸出仕様でシルビアに用意された240SXをベースに日本向けに調整されて販売されたことが始まり。特徴的なリトラクタブルのヘッドライトが採用されたのも単にデザインだけでなく、北米でのヘッドライト位置の法規に適合させる為によるものがルーツ。
初めて市場に出たのが1989年、今やもう「30年選手」のタスキを託された車ですが、D1GPをはじめとする各種の競技において、今でも最前線で活躍するその姿からは、全く色褪せを感じさせません。
180SXでは大雑把に3つの時期があります。それぞれで形状が異なっているほか、生産時期が最も多かった中期型からはストリート系の話で良く耳にするエンジンユニット、直列4気筒2.0リッター「SR20」が採用。
汎用性そしてチューニングベースのユニットとしても応用性の高いSR20は、多くの日産車に搭載されたユニットとして名を挙げました。
特にDOHC16バルブのシングルターボで武装された「SR20DET」においては、最大205馬力・最大トルクは28キロ台を記録するに至り、その後もS15型シルビアまでユニットが継続・進化していく事になります。
姉妹車であるS13シルビアは1993年に生産を終了、同年S14へ進化したなか、180SXに至ってはその後も生産が継続されていました。後期型になった96年以降からは受注生産扱いになっていたようで、事実上ほぼ手組みとも言える態勢での生産。
シルビアは確かにS14型に進化こそしたものの、3ナンバーにサイズアップがイマイチ不評だったせいか、5ナンバー枠のマシンとして生産の続いていた180SXがここにきて陽の目を浴びることに。
5ナンベースのマシンが実質コレくらいで選択肢が無かったゆえのチョイス。人気を博したと言っても基本構造はS13型と共通の箇所も多く、ハッチバックボディの形状でボディ剛性が弱めな事も挙げられたほか、走行性能も当然前世代の動きと同様であることを意味するのも然りでその点ではS14シルビアに分があったとも。
見方次第ではチューンを施す事がある種前提で成り立ったマシンでもあり、それらを経てはじめて本当の180SXの姿を目にすることが出来たのかもしれません。
最終的に180SXは1998年の12月にシルビアと統合という形で生産を終了、S15型シルビアに次の時代を託し一世代の幕を閉じていく事になります。
確かに一時代のステージからはもう降りた身、しかしながら未だ乗り手も多く競技シーンでも高い需要を誇る180SXとシルビア、
本当の意味でこの2台の安息が訪れる時は、まだ遠い未来なのかもしれません。
今日のインプレは以上です、
最後まで読んでいただきありがとうございました。
アオシマのミニカー、それも180SXやシルビア系統は中々値段が落ちず、ヘタな話3000円単位で販売されていてもおかしくない時代になっています。そもそも見つかるどうかも年々分からなくなってきている。
ただ最近ではようやく現役のメーカーでS13系列を題材に取り入れる機会も増えたので、だいぶ供給も成り立ってきたかと。拘りなければ今ならそっちを手に取ってみるのも一考かもしれません。
また次回のインプレも読んでいただけると嬉しいです。
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それでは、また。